日経お役立ちニュース

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日経お役立ちニュース No.20

投稿日:2017年2月2日 更新日:

トランプ大統領に関するニュースが連日話題になっていますが、今回は「働き方改革」に関する話題です。1月24日(火)4面「連合会長『ベアで賃上げ』」、27日(金)1面「外国人労働者、初の100万人」、同日13面「小売り・外食 金曜の陣」をお送りします。

まずはトランプ大統領の話題から。1月31日、ロイター通信はイスラム圏7カ国からの入国禁止などを命じたトランプ大統領の大統領令に関する世論調査の結果を発表しました。大統領令に賛成は49%、反対は41%と賛成が反対をわずかですが上回っています。また、今回の大統領令で安心感が増したとの回答も31%と低下したとの回答(26%)を上回っています。メディアの報道では反対運動だらけと思えてしまいますが、米世論は賛成が多数となっています。

一方、日本は移民や難民の受け入れにあまり積極的ではありませんが、外国人労働者の受け入れは積極的です。日本で働く外国人労働者は初めて100万人を超えました。これは日本で働く人の2%弱にあたります。外国人労働者の受け入れに積極的なのは労働力不足だから。少子高齢化で労働人口が減少している日本では既に外国人労働者なしでは成り立たなくなっている業界も増えてきています。

今年の春闘は4年連続のベア・賃上げが焦点ですが、「働き方改革」も焦点の一つ。働き方改革は国会でも盛んに議論されています。労働時間が減ることは働く者にとってはありがたいことですが、それによって企業業績や経済全体に影響があっては何にもなりません。また、それを外国人労働者で補うのでは本末転倒です。働き方改革のためには労働生産性の向上が必要。IT化や自動化、無駄なプロセスやサービスの見直しなど、仕事そのものを見直す必要があります。

今月24日(金)は初めての「プレミアムフライデー」。経済産業省や経団連は月末の金曜日は午後3時をめどに退社を呼びかけます。プレミアムフライデーの狙いは消費拡大。週末をゆっくり過ごせるようにすることで消費の拡大を目指しています。働き方改革が注目を集めるなかで、労働時間の削減とプレミアムフライデーを結びつける動きがでています。労働時間が削減され、生み出された余暇時間が消費にまわれば一石二鳥ですが。果たしてうまくいくのでしょうか。

プレミアムフライデーに対応するため、居酒屋などでは営業時間を早める動きがでています。そうした業界で働く人にとってプレミアムフライデーは労働強化になります。他の日に休めればいいのでしょうが、人手不足の深刻な業界ですので心配です。

経済の低成長が続くなかで、社会はゼロサムゲームの側面が強まっています。誰かが得をすれば誰かが損をする。日本でも経済格差が拡大し中間層が疲弊しています。この状況はブレクジットやトランプ大統領を生み出した欧米と同じです。働き方改革は単に企業経営の問題だけでなく、経済や社会、国のあり方の問題でもあります。これを機会に議論が深まることを期待します。続きは日本経済新聞の紙面でご確認ください。

日経お役立ちニュース17年2月2日配信のサムネイル

今年も春闘が始まりました。昨年11月、安倍首相は経済の好循環を続けるには賃上げが不可欠との考えを示し、4年連続のベアを経済界に求めています。一方、経団連の榊原会長は手当てや賞与を含む「年収ベースの賃上げ」を主張しており、今後の労使交渉ではベアの水準が焦点になりそうです。

賃上げ、ベアに注目が集まる春闘ですが、今年は「働き方改革」の推進も大きな焦点。今国会での争点でもありますが、同一労働同一賃金の実現や長時間労働の是正に注目が集まります。働き方改革は生産性の向上につながり、企業業績にも貢献します。企業も真剣に取り組む意欲を見せています。

その一方で人手不足は深刻です。政府は外国人労働者の受け入れを拡大しており、日本で働く外国人労働者は100万人を突破しました。日本で雇用される人の2%が外国人になり、その存在感を増しています。アジアを中心に技能実習制度を通じた人材や留学生、高度技能人材など、外国人労働者は順調に増加しています。しかし、外国人の受け入れ体制や、日本語・生活習慣の教育などの課題も多く、外国人労働者の増加による問題も生じています。移民大国である米国が移民規制に動くなど、働き方改革の一環として外国人労働者の問題を考える必要があるでしょう。

働き方改革に注目が集まるなか、来月24日から「プレミアムフライデー」が始まります。これは経済産業省や経団連などが連携して進める月末金曜日の消費喚起キャンペーンです。午後3時をメドに退社を呼びかけ、週末をゆっくり過ごせるようにすることで消費の拡大を図ります。最初のプレミアムフライデーに、どれだけ多くの人が早めに退社することができるのでしょうか。その結果によって、このキャンペーンの盛り上がりも経済効果も大きく変わってくることでしょう。働き方改革に取り組む企業の手腕が問われそうです。

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